弥月わかな

今生きている すべての君とあなたへ

ラスト・レター ~原点回帰の物語~ 25

 

 

 

 

今回も読んでいただき、ありがとうございます。

スターをくださる方、ありがとうございます!

 

ずっと泣き続けて、夜になっても涙は止まらず、夕食の時間になっても食堂に行かず、

部屋に籠って泣いていました。

 

自分の愚かさが、取り返しのつかない現実を読んでしまった。

後悔が次から次へと湧いてきて、立ち上がる気力もなく、膝を抱えてひたすら泣いていました。

 

はるから妙真さんが亡くなったことを聞いた悠ちゃんが、私が食堂に来ていないことに気付き、

他の寮生と一緒に、食事を部屋に持ってきてくれました。

 

みんな慰めに来てくれるんですよ。こういう時は。

本当に学生同士は、助け合い、支え合って、実習を乗り越えていました。

 

その夜は、死ぬほどの後悔に、一睡もできずに涙が枯れるほど泣き続けました。

それでも涙は枯れず、いつもと同じ朝が来ました。

 

日が昇ってきた時、「妙真さんが亡くなって、私が死ぬほどの後悔を抱えて、

一晩中泣き続けても、いつも通り日は昇るんだなぁ・・・」と、泣き疲れた頭で、

ボーっと思ったのを覚えています。

 

翌日は目を腫らして学校に行きました。

メンバーも事情を知っているので、あえてそこには、触れてきませんでした。

 

泣いても泣いても後悔の念が湧いていて、涙が止まらない・・

こういうのを「死ぬほどの後悔」って言うんだなって、つくづく思いました。

 

でも人間、後悔だけじゃ死なないんですよ。

妙真さんが生きたかった明日は、私が生きている今。

しっかりしなきゃ、と思いながら、くす玉を見ては泣いていました。

 

翌朝、新しい受け持ちの患者さんは、妙真さんの同室の方だったので、

かつて妙真さんと過ごした病室に向かいました。

 

「おはようございます!」と部屋に入った時、いつもの癖でパッと妙真さんのベッドに

目が言ったんです。

 

入院待ちの患者さんがたくさんいるはずなのに、その日は妙真さんのいたベッドが空いていたんです。

空のベッドを見て、「これがお前の招いた現実だ」と、突きつけられた気がしました。

 

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まだまだ続きますが、お付き合いいただけると幸いです。